PASPS-27で発表

M2の長田君がThe 27th Symposium on the Physics and Applications of Spin-related Phenomena in Semiconductors (PASPS-27)において、下記の発表を行いました。本発表はPeter Grünberg Institute (PGI-9), Forschungszentrum Jülichとの共同研究の成果です。

[P-34] Growth and evaluation of BiSb topological insulator ultrathin films on Si(111) substrates for superconductor/2D-TI topological quantum bits
Y. Osada, M. Vaßen-Carl, A. R. Jalil, P. Schüffelgen, P. N. Hai

石田 乾君 (早期卒業)と江尻 航汰君が電気電子系学士優秀学生賞を受賞

B3の石田 乾君 (早期卒業)とB4の江尻 航汰君が電気電子系学士優秀学生賞を受賞しました。3月26日学位記伝達式において、表彰状及び楽水会からメダルが授与される予定です。おめでとうございます!

論文掲載:BiSbトポロジカル絶縁体/CoFeB/MgO垂直磁化膜における高スピンホール角と低電流磁化反転の実証

BiSbトポロジカル絶縁体/CoFeB/MgO垂直磁化膜における高スピンホール角と低電流磁化反転の実証に成功した研究成果がApplied Physics Letters誌に掲載されました。本研究成果は米ウェスタインデジタル社との共同研究の成果です。

Zhang Ruixian, Ho Hoang Huy, Takanori Shirokura, Pham Nam Hai, Quang Le, Brian York, Cherngye Hwang, Xiaoyong Liu, Michael Gribelyuk, Xiaoyu Xu, Son Le, Maki Maeda, Tuo Fan, Yu Tao, and Hisashi Takano, “High spin Hall angle in BiSb topological insulator and perpendicularly magnetized CoFeB/MgO multilayers with metallic interfacial layers”, Appl. Phys. Lett. 124, 072402 (2024).

BiSbトポロジカル絶縁体は巨大なスピンホール角を示す高性能なスピンホール材料です。一方、CoFeB/MgO垂直磁化膜はMRAMの標準的な自由層です。本研究では、SOT-MRAMの実現に向けて、低電流書き込み用のBiSbと高性能読み出し用のCoFeB/MgO垂直磁化膜の間に、適切な中間層を挿入することによって、高スピンホール角と低電流磁化反転の実証に成功しました。

論文掲載:トポロジカル半金属YPtBi/CoPt接合におけるポストアニール効果

トポロジカル半金属YPtBi/CoPt接合におけるポストアニール効果に関する研究成果がJapanese Journal of Applied Physics誌に掲載されました。

Sho Kagami, Takanori Shirokura, and Pham Nam Hai, “Effects of post-growth annealing in YPtBi topological semimetal and Co/Pt perpendicular magnetization multilayers”, Jpn. J. Appl. Phys. 63, 02SP98 (2024).

本研究では、YPtBi/CoPt接合を高温300℃までポストアニールすると、CoPtの磁気特性およびYPtBiのスピンホール特性が向上したことを明らかにした。また、YPtBi/CoPt接合はW/CoPt接合よりも高い熱耐久性があることも示した。

論文掲載:トポロジカル半金属YPtBiのSiOx/Si基板上への成膜とスピンホール特性評価

トポロジカル半金属YPtBiのSiOx/Si基板上への成膜とスピンホール特性評価に関する研究成果がApplied Physics Letters誌に掲載されました。

Takanori Shirokura, Nguyen Huynh Duy Khang, Pham Nam Hai, “High-efficient spin orbit torque generated by topological semimetal YPtBi deposited on oxidized Si substrates”, Appl. Phys. Lett. 124, 052402 (2024)

トポロジカル半金属YPtBiは高い熱耐久性と高いスピンホール角を両立できる材料としてSOT-MRAMのスピンホール層として有望である。今回の研究では、実用的な基板であるSiOx/Si基板上への成膜およびスピンホール特性評価を行った。その結果、YPtBiが(110)配向するとともに、スピンホール伝導率がYPtBi(111)よりも高いことを見出した。

IEEE Magnetics Society Summer School 2024の学生参加者採択

博士課程のHuy君が台北市で2024年6月9-14日に開催される予定のIEEE Magnetics Society Summer School 2024に応募して、学生参加者として採択されました。本Summer Schoolは世界中に募集し、85名の磁気分野の大学院生を選出します。参加者は交通費、宿泊費、食費が全額支給されます。おめでとうございます!

論文掲載:スピンホール効果を高温で増大させる新原理を発見

スピンホール効果を高温で増大させる新原理を発見した研究成果がApplied Physics Letters誌に掲載されました。

Ken Ishida, Takanori Shirokura and Pham Nam Hai, “Enhanced spin Hall effect at high temperature in non-centrosymmetric silicide TaSi2 driven by Berry phase monopoles”, Appl. Phys. Lett. 123, 262402 (2023).

内因性のスピンホール伝導率の大きさはバンド構造の幾何学的位相である「ベリー位相」の効果により決まる。従来の研究より、多くの金属材料のスピンホール伝導率は不純物や温度によらず一定であることが知られている。今回の研究では、TaSi2という物質において、ベリー位相の強い発生源であることが知られているバンドの縮退点(ベリー位相のモノポール)をフェルミレベル近傍に配置することで、高温においてスピンホール伝導率を増大させる新原理の実証に成功した。本研究成果により、SOT方式を利用した超低消費電力な磁気抵抗メモリの高温での性能の改善が期待できる。

図1. (a)TaSi2が持つカイラル構造。(b)スピン軌道相互作用を考慮して、第一原理計算により計算されたバンド図。青い矢印はフェルミレベル近傍のディラックポイントを指す。(c)スパッタリング法で製膜したスタックの構造図。(d)スピンホール伝導率の温度依存性。赤い点線はディラックポイントの寄与を考慮したモデルによる理論曲線。

(a)TaSi2が持つカイラル構造。(b)スピン軌道相互作用を考慮して、第一原理計算により計算されたバンド図。青い矢印はフェルミレベル近傍のディラックポイントを指す。(c)スパッタリング法で製膜したスタックの構造図。(d)スピンホール伝導率の温度依存性。赤い点線はディラックポイントの寄与を考慮したモデルによる理論曲線。

プレスリリース:スピンホール効果を高温で増大させる新原理を発見

VANJ Conference 2023国際学会で招待講演

Pham准教授がVANJ Conference 2023国際学会で下記の招待講演を行いました。

 [S1-3] (Invited) Topological materials for advanced spintronic devices

OPJ2023で発表

日本光学会年次学術講演会(Optics & Photonics Japan 2023)でD2の西山君が下記の発表を行いました。本研究は中央大学の河野研究室との共同研究の成果です。

[29aF9]トポロジカル絶縁体BiSbのテラヘルツ吸収特性
○西山 黎,ファム ナム ハイ,橋谷田 俊,河野 行雄

トポロジカル量子ビットに関するセミナーのご案内(11月24日(金)の13H30から)

Microsoft社や欧米の研究機関で活発に開発を進めているノイズ耐性があるトポロジカル量子ビットに関するセミナーをご案内します。

時間:11月24日(金)の13H30~

場所:南3号館第1会議室(S3-201号室)

講師:Dr. Tobias Schmitt (Forschungszentrum Jülich)

Title:
Versatility of selective area growth and stencil lithography for topological insulator-superconductor hybrid devices

Abstract:
As a potential platform to realize elusive topological superconductivity, hybrid devices of topological insulators (TIs) and conventional s-wave superconductors (S) form an attractive field of research. However, the fabrication of pristine hybrid devices with transparent S-TI interfaces is often hampered by degradation at ambient conditions. As a possible solution to this challenge, a novel technique combining selective area growth and stencil lithography to fabricate these devices under ultra-high vacuum (UHV) conditions has recently been reported. In my talk, I will showcase the versatility of this UHV fabrication technique for the implementation of several S-TI hybrid devices, ranging from Josephson junctions to superconducting hybrid qubits, and discuss their characterization.

Other languages

過去ニュース

クイックアクセス