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丸文研究奨励賞を受賞

Pham准教授は鉄系強磁性半導体の提言、材料開発、物性解明およびデバイス実証に関する業績が評価され、丸文研究奨励賞を受賞しました。

応用物理学会スピントロニクス研究会第4回英語講演奨励賞

下記の発表が2015年秋期応物学会の英語講演奨励賞を受賞することが決定致しました。本賞は応用物理学会スピントロニクス大分類において英語講演 を行った学生講演者の中から、各中分類で最も素晴らしい発表をされた学生に送られる賞です。今回はGaFeSb真性強磁性半導体におおいて、世界で初めて室温を超えたキュリー温度を実証した研究成果が評価されます。

*Tu Nguyen, Nam Hai Pham, Duc Anh Le, Masaaki Tanaka; “High-temperature ferromagnetism in heavily Fe-doped ferromagnetic semiconductor (Ga,Fe)Sb”; 第76回応用物理学会秋期学術講演会; 16a-3A-10; 名古屋国際会議場; 2015年9月16日.

2014年応用物理学会秋季学術講演会の「講演奨励賞」を受賞!

下記の発表が2014年応用物理学会秋季学術講演会の「講演奨励賞」を受賞しました!

[20a-S10-8] Enhancement of ferromagnetism by manipulating the wavefunctions in n-type ferromagnetic semiconductor (In,Fe)As quantum wells
○Duc Anh Le,Nam Hai Pham,笠原裕一,岩佐義宏,田中雅明

本発表では、(In,Fe)As量子井戸において、電子の波動関数とFeスピンの重なりを電界効果を使って制御し、従来の手法よりも二桁以上少ない電子濃度でキュリー温度を増大させることに成功しました。本研究の手法が超高速かつ超低消費電力の磁化スイッチング技術として期待できます。

TcvsVg

図1. キュリー温度のゲート電圧依存性。ゼロ電圧では、波動関数と(In,Fe)As層の重なりが小さいため、キュリー温度が27 K程度と小さい。しかし、2 Vのゲート電圧を印加して、波動関数のピークと(In,Fe)Asの位置を合わせると、キュリー温度が35 Kまで急増した。さらに大きいゲート電圧を印加すると、波動関数のピークが(In,Fe)Asの位置を過ぎたため、キュリー温度が減ったことが分かる。また、チャンネルの電子シート濃度がほんとど変わらないことが分かる。電子シート濃度が1011 cm-2しか変化しないにもかかわらず、8 Kのキュリー温度の変調ができた。ちなみに、従来の技術では、1013 ~ 1014 cm-2程度のシート濃度の変化がないとキュリー温度が変調できない。

 

では、なぜ従来の技術では、我々のように波動関数制御による強磁性変調ができないでしょうか?それは従来の強磁性半導体や強磁性金属薄膜においてキャリアの移動度が低くて、キャリアのcoherencyが小さいため、フェルミレベルにおける量子サイズ効果が発現しないためです。たとえば、GaMnAsの超薄膜の電界印加実験では、3次元モデルを使って、解析すると、実験データをよく再現できます。つまり、GaMnAsは非常に薄い膜にしても、やはり3次元の材料として振る舞いを示します。それに対して、ファム准教授が開発したInFeAsでは、最大40nm幅の量子井戸でも量子サイズ効果を観測できました。つまり、InFeAsは非常に高い電子のcoherencyを有することが分かります。従って、今回のように、電子の波動関数を制御できて、効率よく強磁性を変調することができます。今回の成果はまさに、「強磁性半導体」ならではの成果だと言えます。

応用物理学会スピントロニクス研究会第1回英語講演奨励賞

2014年春季応用物理学会における下記発表に対して応用物理学会スピントロニクス研究会第1回英語講演奨励賞

Le Duc Anh, Pham Nam Hai, Yuichi Kasahara, Yoshihiro Iwasa, and Masaaki Tanaka, “Electrical control of ferromagnetism in n-type ferromagnetic semiconductor (In,Fe)As quantum wells“, 第61回春季応用物理学会学術講演会, 19p-E7-14, 青山学院大学, 2014年3月17-20日。

本研究で開発した世界唯一のn型電子誘起強磁性半導体(In,Fe)Asの量子井戸をチャンネルとして持つ電界効果トランジスタ構造において、量子化された電子状態の波動関数とFeスピンの重なり具合をゲート電圧で電気的に制御し、強磁性転移温度を効率よく変調したことに成功しました。本研究の「波動関数制御による強磁性変調」という手法は約10年前に理論的に予測されましたが、我々の研究までにはどこにも実現できませんでした。本研究の成果によって、従来の強磁性変調実験に必要なキャリア面密度の変化量1013 ~ 1014 cm-2から1011 cm-2程度に下げることができ、超高速かつ超低消費電力(4~6桁削減)の磁化スイッチング技術として期待できます。