論文掲載:(In,Fe)Asの室温強磁性の達成

GaAsオフ基板上に(In,Fe)Asを結晶成長させ、オフ基板表面の原子ステップにFeが集まりやすい現象を利用して、室温強磁性を達成した研究成果はJapanese Journal of Applied Physics誌に掲載されました。

Pham Nam Hai, Munehiko Yoshida, Akihide Nagamine and Masaaki Tanaka, “Inhomogeneity-induced high temperature ferromagnetism in n-type ferromagnetic semiconductor (In,Fe)As grown on vicinal GaAs substrates”, Jpn. J. Appl. Phys. 59 063002 (2020).

本研究によって、Pham准教授が提言してきたすべての鉄系強磁性半導体, (In,Fe)As, (Ga,Fe)Sb, (In,Fe)Sbの室温強磁性を達成しました。

Spin-RNJ 若手オンライン研究発表会

研究員のKhang氏はSpin-RNJ 若手オンライン研究発表会で下記の発表を行いました。

[1E-5] Ultralow-power and fast spin-orbit torque magnetization switching in all – sputtered BiSb topological insulator – ferrimagnet multilayers
Nguyen Huynh Duy Khang, Soichiro Nakano, Takanori Shirokura, Yasuyoshi Miyamoto, Pham Nam Hai

論文掲載:高品質なトポロジカル絶縁体のスパッターリング成膜に成功

次世代のスピン軌道トルク磁気抵抗メモリ(SOT-MRAM)の純スピン流源として有効なBiSbトポロジカル絶縁体のスパッターリング成膜に成功した研究成果はJapanese Journal of Applied Physics誌に掲載されました。

Tuo Fan, Mustafa Tobah, Takanori Shirokura, Nguyen Huynh Duy Khang, and Pham Nam Hai. “Crystal growth and characterization of topological insulator BiSb thin films by sputtering deposition on sapphire substrates”, Jpn. J. Appl. Phys. 59, 063001 (2020).

トポロジカル絶縁体の表面にはDirac電子のような分散を持つ状態があり、そこから極めて高い効率でスピン流を生成できることは近年に分かった。特に、当研究室が発見したBiSbトポロジカル絶縁のスピンホール効果は他の材料を凌駕した性能を示しています。しかしながら、トポロジカル絶縁体は一般的に分子線エピタキシャル結晶成長法(MBE法)で成膜されています。このMBE法は高い結晶性のトポロジカル絶縁体を成膜できますが、量産性が悪くて実際にSOT-MRAMの製造プロセスに使われていません。そこで、本研究で量産性が良いスパッターリング法でBiSbを成膜し、高い電気伝導率と金属的な表面状態を確認しました。これにより、BiSbをSOT-MRAMの製造プロセスに導入できることを実証しました。


図:スパッターリング法を用いて成膜したBiSbの格子像

 

Intermagn 2020国際学会発表

カナダのモントリオールで開催されるIntermagn 2020国際学会に研究員のKhang氏が下記の発表を行います(コロナウイルス対策のため、発表会は中止)

【BB-05】Nguyen Huynh Duy Khang, Pham Nam Hai, “Giant Unidirectional Spin Hall Magnetoresistance in GaMnAs/BiSb Bilayers”

卒業お祝い

M2の長南君、市村君、曽智君とB4のKevin君が無事に卒業しました。

おめでとうございます!

第67回応用物理学会春季学術講演会発表

第67回応用物理学会春季学術講演会発表(上智大学)に高橋君、中野君、白倉君、Khang氏が下記の発表を行います(コロナウイルス対策のため発表会中止)

【12p-A501-5】 Improvement of output in anomalous Hall effect sensors using (In,Fe)Sb

Shunsuke Takahashi, Kevin Ekaputra Yohar, Masaaki Tanaka, Pham Nam Hai

【14p-A501-4】 Ultralow-power spin-orbit torque magnetization switching in all-sputtered BiSb topological insulator – ferromagnet multilayers

Nguyen HuynhDuy Khang, Soichiro Nakano, Yasuyoshi Miyamoto, Pham Nam Hai

【14p-A501-5】 Improved thermal stability of BiSb pure spin current source for embedded MRAM

Soichiro Nakano, Yao Kenichiro, Pham NamHai

【14p-A501-12】Bias-field-free spin Hall oscillators with an out-of-plane precession mode

Takanori Shirokura, Pham Nam Hai

論文掲載:バイアス磁場不要の超低電流スピンホール型マイクロ波発振器

バイアス磁場不要の超低電流スピンホール型マイクロ波発振器に関する研究成果がJournal of Applied Physics誌に掲載されました。

Takanori Shirokura, Pham Nam Hai, “Bias-field-free spin Hall nano-oscillators with an out-of-plane precession mode”, J. Appl. Phys. 127, 103904 (2020).

スピントルクを用いるマイクロ波発振器はサイズが数10nmと極めて小さく、人工知能やマイクロ波アシスト磁気記録に欠かせないデバイスです。しかし、従来のスピン偏極電流を用いたマイクロ波発振器(Spin torque nano oscillator; STNO)は駆動電流が大きく、信頼性に問題がありました。一方、スピンホール効果によるスピン軌道トルクを用いると、駆動電流が一桁以上小さく抑えることができると知られています。しかし、スピンホール型マイクロ波発振器は発振には磁場印加が必要でした。そこで、本研究では、バイアス磁場の印加無しで発振可能な新しいスピンホール型マイクロ波発振器(Spin Hall nano oscillator; SHNO)を提案しました。これにより、磁場印加が不要かつ超定電流駆動できる信頼性が高いマイクロ波発振器が実現できます。

図(a)磁化を面直方向に歳差運動させることによって、バイアス磁場の印加が必要なくなることを発見。(b) STNOよりも極めて少ない電流で駆動可能。特にスピンホール効果が強いトポロジカル絶縁体を用いると、nAで駆動可能である。

手島精一記念研究賞を受賞

元博士課程3年のKhangさん(現Pham研博士研究員)は令和元年手島精一記念研究賞(留学生研究賞)を受賞しました。おめでとうございます!

論文掲載:世界最高値のスピンバルブ比12%を達成

MnGa垂直磁化膜と半導体GaAsからなる横型スピンバルブ構造において、世界最高の12%のスピンバルブ比と33mVのスピン依存出力電圧を達成した研究成果はJapanese Journal of Applied Physics誌に掲載されました。
Koki Chonan, Nguyen Huynh Duy Khang, Masaaki Tanaka, and Pham Nam Hai, “Large magnetoresistance and spin-dependent output voltage in a lateral MnGa/GaAs/MnGa spin-valve device”, Jpn. J. Appl. Phys. 59, SGGI08 (2020).

今回は分子線エピタキシャル結晶成長法を用いて、良好なMnGa/GaAs界面を作製ができました。さらに、電子ビームリソグラフィーとイオンミーリン法による600 nmという短いGaAsチャネルを持つナノスケールのMnGa/GaAs/MnGaの横型スピンバルブ構造を作製しました。その結果、世界最高の性能を達成できました。

Kavli ITS Workshopで招待講演

中国の北京で開催されていたThe 2nd Kavli ITS Workshop on Magnetic Semiconductorsの国際ワークショップでファム准教授と共同研究者の田中教授が招待講演を行いました。

Pham Nam Hai, Nguyen Huynh Duy Khang, Yasuyoshi Miyamoto, “Giant spin Hall effect in BiSb topological insulator”

Masaaki Tanaka, Le Duc Anh, Kosuke Takiguchi, Shobhit Goel, Shinobu Ohya, Nguyen Thanh Tu, and Pham Nam Hai, “Fe-doped narrow-gap III-V ferromagnetic semiconductors and related heterostructures with high Curie temperature”

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