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Category Archives: 論文

論文掲載:Si系ナノサイズのスピンバルブの世界記録更新

博士課程のHiep君(OB)のSi系ナノサイズのスピンバルブの世界記録を更新した研究成果がIOP PublishingのAdv. Nat. Sci.: Nanosci. Nanotechnol. 誌に掲載されました。

Duong Dinh Hiep, Masaaki Tanaka, Pham Nam Hai, “Lateral silicon spin-valve devices with large spin-dependent magnetoresistance and output voltage”, Adv. Nat. Sci: Nanosci. Nanotechnol. 10, 025001 (2019).

今回の研究では、Si系ナノサイズのスピンバルブ構造において、MgOトンネル障壁の膜厚の最適化およびFe/MgO界面にMg層を挿入することで、スピンバルブ比-3.6%およびスピン依存出力電圧25mVを達成した。いずれの値も世界記録を更新しました。

 

(a)最適化したSiナノスケールスピンバルブ構造、(b)達成した世界最高のスピンバルブ比。

論文掲載:Feδドープ強磁性半導体(In,Fe)Sbの超高感度異常ホール効果センサー

修士2年の西嶋君のFeδドープ強磁性半導体(In,Fe)Sbの超高感度異常ホール効果センサーに関する研究成果がJournal of Crystal Growth誌に掲載されました。

Kento Nishijima, Nguyen Thanh Tu, Masaaki Tanaka, Pham Nam Hai, “Fe delta-doped (In,Fe)Sb ferromagnetic semiconductor thin films for magnetic-field sensors with ultrahigh Hall sensitivity”, Journal of Crystal Growth 511, 127-131 (2019).

ホール効果センサーはエアコンや洗濯機などでセンサーとして多用されています。また、最近に3軸のホール効果センサーがスマートフォンなどに掲載されて、GPSと組み合わせて地図アプリで使われています。今回の研究では、室温強磁性半導体(In,Fe)Sbの「異常ホール効果」を利用した新しいタイプの超高感度異常ホール効果磁気センサーを提案し、その高感度化と高線形化を目指して、Fe元素を局所的に添加するδドーピング法を用いました。その結果、4倍程度の高感度化と高線形化に成功しました。

論文掲載:トポロジカル絶縁体BiSbの成長モード

修士2年の八尾君のトポロジカル絶縁体BiSbのGaAs基板上の結晶成長モードに関する研究成果がJournal of Crystal Growth誌に掲載されました。

Kenichiro Yao, Nguyen Huynh Duy Khang, Pham Nam Hai, “Influence of crystal orientation and surface termination on the growth of BiSb thin films on GaAs substrates”, Journal of Crystal Growth 511, 99-105 (2019).

今回の成果では、GaAs基板の対称性よりも、表面状態の方がBiSbの結晶成長モードに強く影響を与えたことを判明しました。今後のデバイスへの応用で重要な知見が得られました。

論文掲載:トポロジカル絶縁体で世界最高性能の純スピン注入源を開発

博士課程のKhang君の研究成果が英国の学術誌Nature materialsに掲載されました。

掲載誌 :
Nature Materials, 17, 808–813 (2018)
論文タイトル :
A conductive topological insulator with large spin Hall effect for ultralow power spin-orbit torque switching
著者 :
Nguyen Huynh Duy Khang, Yugo Ueda, Pham Nam Hai
DOI :

今回の研究は次世代スピン軌道トルク磁気抵抗メモリの実現に向けた、トポロジカル絶縁体であるBiSbの(012)面方位を用いた世界最高性能の純スピン注入源を開発しました。

スピン軌道トルク磁気抵抗メモリは、スピンホール効果による純スピン流を用いて、高速で書き込みができる次世代の不揮発メモリ技術です。しかし、従来から純スピン流源として使われている白金やタングステンなどの重金属は、スピンホール角が低い(0.1~0.4程度)という問題がありました。本研究では、BiSb(ビスマス/アンチモン)トポロジカル絶縁体薄膜を評価したところ、電気伝導率が金属並みと高い上に、室温でも超巨大なスピンホール角(~52)を示すBiSb(012)面を発見しました。さらに今回、BiSb(012)の薄膜を用いて、従来よりも1桁~2桁少ない電流密度でMnGa(マンガン/ガリウム)垂直磁性膜の磁化反転を実証しました。

このBiSbをスピン軌道トルク磁気抵抗メモリへ応用すると、データの書き込みに必要な電流を1桁、エネルギーを2桁低減でき、さらに記録速度を20倍、記録密度を1桁向上させられます。

本成果は、トポロジカル絶縁体を用いた場合、特性が優れたSOT-MRAMを実現することで、トポロジカル絶縁体の産業応用のきっかけになる可能性があります。

トポロジカル絶縁体を応用した高性能磁気メモリが実現できれば、組み込みメモリ(SRAMやFLASH)やワーキングメモリ(DRAM)の置き換えができることから、電子機器の省エネルギー化というインパクトがあるだけでなく、5~10兆円の新メモリ市場の展開も期待できます。今後は、産業界と連携して、SOT-MRAMの早期実用化を目指します。

プレスリリース:トポロジカル絶縁体で世界最高性能の純スピン注入源を開発。次世代スピン軌道トルク磁気抵抗メモリの実現に期待

Press release: A colossal breakthrough for topological spintronics

電気電子系ニュース:トポロジカル絶縁体で世界最高性能の純スピン注入源を開発

EE Times Japan:  トポロジカル絶縁体で高性能純スピン注入源開発

AAPPS BulletinにFeature Articleが掲載

アジア太平洋地域物理学会の機関誌AAPPS Bulletinに博士課程のHiep君の研究成果がFeature Articleとして掲載されました。

Duong Dinh Hiep, Masaaki Tanaka, Pham Nam Hai, “Spin-valve Effect in Nanoscale Si-based Devices”, AAPPS Bulletin Vol. 28, No. 3, pp 7-15 (2018)

論文掲載:n型室温強磁性半導体(In,Fe)Sbの創製

東京大学と共同でn型室温強磁性半導体(In,Fe)Sbの作製に成功した研究成果がApplied Physics Express誌に掲載されました。

Nguyen Thanh Tu, Pham Nam Hai, Le Duc Anh, and Masaaki Tanaka, “High-temperature ferromagnetism in new n-type Fe-doped ferromagnetic semiconductor (In,Fe)Sb”, Appl. Phys. Express 11, 063005 (2018).

今回の研究は室温以上のキュリー温度を示すn型強磁性半導体を実現できただけでなく、鉄系強磁性半導体のキュリー温度はバンドギャップが小さくなればなるほど高くなる傾向があることを示し、従来の平均場Zenerモデルと対照的であることを明らかにしました。特に、従来の平均場Zenerモデルでは、n型強磁性半導体のキュリー温度が1 Kを超えられないと予測したことから、今回の研究成果の意義が大きい。

論文掲載:(In,Fe)Sb強磁性半導体におけるプレーナーネルンスト効果

博士研究員のTinh氏の(In,Fe)Sb強磁性半導体におけるプレーナーネルンスト効果に関する研究成果がJournal of Applied Physics誌に掲載されました。

Cong Tinh Bui, Christina A. C. Garcia, Nguyen Thanh Tu, Masaaki Tanaka, and Pham Nam Hai, “Planar Nernst effect and Mott relation in (In,Fe)Sb ferromagnetic semiconductor”, J. Appl. Phys. 123, 175102 (2018).

従来の研究では、磁化が面直な磁性体において、磁気電気伝導と磁気熱伝導の間にモット関係が成り立つ事が証明されましたが、磁化が面内の場合、そのモット関係が分かっていませんでした。今回の研究で面内の磁気電気伝導と磁気熱伝導の間にもそのモット関係が成り立つ事を初めて示すことができました。

論文掲載:(In,Fe)Sb強磁性半導体の磁性の電界制御

強磁性半導体(InFe)Sbの磁性を電界効果を使って、制御できることを示した研究成果がAppl. Phys. Lett.誌に掲載されました。

Nguyen Thanh Tu, Pham Nam Hai, Le Duc Anh, Masaaki Tanaka,”Electrical control of ferromagnetism in the n-type ferromagnetic semiconductor (In,Fe)Sb with high Curie temperature”, Appl. Phys. Lett. 112, 122409 (2018)

論文掲載:(In,Fe)As強磁性半導体のスピン状態とバンド構造を解明

(In,Fe)As強磁性半導体のスピン状態とバンド構造を解明した研究成果がApplied Physics Letters誌に掲載されました。

Le Duc Anh, Pham Nam Hai, Masaaki Tanaka, “Electrical tuning of the band alignment and magnetoconductance in an n-type ferromagnetic semiconductor (In,Fe)As-based spin-Esaki diode”, Appl. Phys. Lett. 112, 102402 (2018).

今回の研究ではn-(In,Fe)As/p-InAsの江崎ダイオード構造において、トンネル分光法を用いて、(In,Fe)As強磁性半導体のスピン状態とバンド構造を解明しました。

さらに、本研究は、トップクラスの論文としてFeatured Articleおよび米国物理協会(American Institute of Physics)のScience Highlightにも選べられ、解説記事が掲載されました。

Science Highlightに選べられたのは3回連続になります。

論文掲載:逆スピンバルブ効果の観測

D3のHiep君のナノSiバルブデバイスにおける逆スピンバルブ効果の観測に関する研究成果がJournal of Applied Physicsに掲載されました。

Duong Dinh Hiep, Masaaki Tanaka and Pham Nam Hai, “Inverse spin-valve effect in nanoscale Si-based spin-valve devices”, J. Appl. Phys. 122, 223904 (2017).

今回の論文はJAP学術誌のトップクラス論文としてFeatured Articleに選べられました。

 

さらに、米国物理協会(American Institute of Physics)のScience Highlightにも選べられ、解説記事が掲載されました。