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論文掲載:Si基板上のトポロジカル絶縁体による超低消費電力磁化反転の実証

Si基板上に製膜したトポロジカル絶縁体BiSbによる超低消費電力スピン軌道トルク磁化反転の実証に関する研究成果がScientific Reports誌に掲載されました。

Nguyen Huynh Duy Khang, Soichiro Nakano, Takanori Shirokura, Yasuyoshi Miyamoto & Pham Nam Hai, “Ultralow power spin–orbit torque magnetization switching induced by a non-epitaxial topological insulator on Si substrates”, Scientific Reports 10, 12185 (2020). 

BiSbトポロジカル絶縁体は当研究室が開発した世界最高性能のスピン注入源であり、次世代の不揮発性メモリと期待されているスピン軌道トルク磁気抵抗メモリ(SOT-MRAM)の実現に大変有望な材料ですが、III-V族半導体基板上に成長しないと単結晶ができないという問題がありました。そこで、本研究では、Si基板上に、製膜したBiSbの性能評価を行いました。その結果、Si基板上のBiSbは単結晶でなくても、従来の重金属や他のトポロジカル絶縁体より1桁~2桁高いスピンホール角を確認でき、さらにCoTbフェリ磁性体を0.07 MA/cm2という世界最小の電流密度で磁化反転の実証に成功しました。さらに、10 nsというDRAM並みの高速書き込みにも成功しました。

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