Si基板上のトポロジカル絶縁体BiSbによる超低電流磁化反転に成功した研究成果がApplied Physics Letters誌に掲載されました。
トポロジカル絶縁体は高いスピンホール効果を示し、次世代SOT-MRAMのスピン流源として注目されていますが、今までは主にIII-V族半導体やサファイア基板など、単結晶基板の上にエピタキシャル製膜したBiSb膜しか性能評価されませんでした。今回にデバイス応用に適する酸化Si基板の上にスパッタリング法で製膜したMgO (10nm) / Pt(0.8nm) / Co(0.6nm) / Pt(0.8nm) / BiSb (10nm)構造において、比較的に高いスピンホール角(2.4)と電気伝導率(1.0 x 105 Ohm-1m-1)のBiSb膜を用いて、高い垂直磁気異方性(4.5 kOe)の磁性膜の磁化反転に成功しました。本成果はBiSbトポロジ絶縁体が実用的なスピン流材料であることを実証しました。